「舞台に興味あるけど、周りに舞台観劇が趣味の人いないしな~」
「家族全員で舞台を観に行くとチケットの出費が大きいな…」
ミュージカルや舞台に興味があるけれどそう思ってしまい、勇気が出ずになかなか観に行けないという方はいませんか?
実際に私の周りにもそんな方が多く、「一緒に行ってほしい」と連絡を貰うことがあります。
そう言われる度に、かなり冷たいかもしれませんが、「ひとりで観に行けばいいのにな」と思います。
実際、舞台観劇を趣味している方はほぼひとりで観劇していますし、劇場内にも老若男女問わずおひとりさまでいらしてる方が沢山いらっしゃいます。
私も初観劇はひとりで観に行きました!
- おひとりさま観劇をおすすめする理由5選
- おひとりさま観劇のメリットとデメリット
- おひとりさま観劇をする際の劇場内でのすごし方
おひとりさま観劇の実態
おひとりさま観劇は全体の3~4割
私の体感ですが、劇場内の3~4割がおひとりさまで劇場に来ている方な気がします。
そんな私も9割が1人での観劇です。
ミュージカルを緩く見ている友人を誘うこともありますが、ほとんどの公演を1人で観ています。
かなり前のツイートですが、こちらのアンケートもご参照ください。
ジャンル問わず、7割以上の方が1人でエンタメを楽しんでいる事がわかりました。
こんなにひとりで舞台を楽しんでいる人がいるなら怖くないかも!
おひとりさま観劇は浮かない!目立たない!恥ずかしくない!
おひとりさま観劇は劇場内で全く目立ちません。
なんなら「あ、あの人もおひとりさまだ~」と見つけては、手を取り合って喜びたくなるような、勝手に仲間意識が生まれたりもします。
前項でもご紹介したように劇場内には自分以外も沢山おひとりさまがいらっしゃいます。
そして公演がはじまるとみんなが舞台に集中しているので周りの席に座っている人が1人で来ているのか友達同士かなんかはどうでもよくなります。
他人は他人、自分は自分です。
周りへのマナーはもちろん忘れず、自分自身がその公演を楽しむことが一番いいと思います。
おひとりさま観劇のデメリット
私自身、観劇を趣味とし始めた頃から最近まで、ずっと「おひとりさま観劇」をしていました。
「おひとりさま観劇」をする中で感じたデメリットがあります。
劇場や作法の勝手がわからない時がある
はじめてミュージカルを観に行った時のことはあまり覚えていませんが、宝塚をはじめて観に行った時のことは覚えています。
私の宝塚観劇前のイメージは「華やかな舞台」と「マナーが難しい」ということ。
まわりには宝塚ファンがおらず、「ひとりで行く」しか選択が無かったのでひとりで観劇しましたが、劇場内とても緊張しました。
劇場という空間に慣れていたため、劇場マナーは最低限守り、拍手のタイミングも周りに合わせることを徹底していたら、あっという間に3時間が過ぎていました。
今でこそSNSで繋がった宝塚ファンの友達はいますが、誰かに聞くことができたら、よりもっと楽しめたんじゃないかなと思います。
観劇後に感想を言い合える人がいないと少し寂しい
1幕が終わった時の幕間、公演を観終わった後の終演後、に感想を言い合える人がいないと少し寂しい時があります。
「○○のところ泣いちゃったわ…」
「○○で出てきたのが○○役で合ってる?」
「○○のシーンの後ろの方でこんなことしてたよ!」
「○○のメロディーが頭から離れない!」
など、観終わった後は感想が止まらなくなります。
おひとりさま観劇だと感情をぶつける先が無く、自分で消化しなければなりません。
そんな時のSNS。特にTwitterとInstagram。
私はミュージカル用のアカウント(ミュ垢、ヅカ垢、四季垢、観劇アカなどと呼びます)を作り投稿しています。
観終わった後は感想を載せたり、自分が観に行けなかった公演の感想を読んだり、日替わりのアドリブのセリフをチェックしたりと重宝しています。
おひとりさま観劇を楽しむ理由5選
私が9割もおひとりさま観劇をしているのには理由があります。
これを読んで是非みなさんもおひとりさま観劇にチャレンジしてみてください。
相手に気を遣わずにすむ
気を遣わずに自分のペースで過ごせるのは「おひとりさま」の醍醐味ですよね。
劇場内ではグッズ売り場を見て回ったり、お手洗いに行くタイミングなど何かと気を遣う場面が出てきます。おひとりさまであれば、相手に合わせて動く必要が無くなる為、気兼ねなく開演前、終演後を過ごすことができます。
ずっと誰かと居るのが苦手な方にオススメ!
自分の都合に合わせてスケジュールを決められる|節約効果アリ!
社会人となると土日休みだけではなく、平日休み、シフト制、三交代制と仕事によってバラバラですよね。そんな私も仕事が平日休みで、周りの友人たちが土日休みだったため、なかなか観劇に誘いづらいという現状がありました。
どちらかが犠牲となり、休みの調整をしなければならず遊ぶのも一苦労…。しょうがないと言えばそうなのですが、そんなつまらない理由で観たい作品を諦めるのはもったいないです。
そして、ミュージカルを誰かと観に行くとなると、劇場の近くで開演前や終演後に一緒に食事やお茶をする機会が多くなります。
ミュージカルのチケットはただでさえ高いもの。行くお店にもよりますが、一度のご飯、お茶でも500円~2,000円の支出となり、たまにはいいけれど毎回そのような過ごし方となるとチリツモで外食費がかさんでしまいますよね。
「相手に気を遣わずにすむ」という点で同じく、「ミュージカルを観た後はサクッと帰りたい」、「開演前に安いランチで済ませたい」など自分のその日の気分で行動できるのも「おひとりさまの醍醐味」です。
チケットの購入方法が理解できる
一人で観劇に行くということは、チケットの手配や劇場までのアクセス方法など自分自身で調べなければいけません。
特にチケット購入方法はひとつに限らず沢山あり、行きたい公演によっても違い複雑化しています。
そして「一般発売」でチケットを購入できる確率は0に近いと思ってください。
では、チケットはどう買うのか?
一般発売前に行われる公式HP、各チケットサービス、ファンクラブなどでの先行抽選、先行販売などでほとんどのチケットが発売されています。
観劇初心者さんが思いがちなのが、「チケットって行く日の1カ月前に買えばいいよね?」ということ。それでは完全に出遅れていて、チケットの発売は早いもので半年前から始まります。
チケットの購入方法もそうですが、チケット発売日の管理と感覚を身に着けることができます。
良席を確保しやすい
チケットを抽選する上で、枚数制限がある場合もあります。
近年、チケットの高額転売が横行しており、本来高額なチケットを特に人気公演はチケット入手困難からプレミア価格となり、正規の値段でSNSやフリマサイトなどで売られてしまっています。
高額転売を少しでも規制すべく、チケットの購入を1枚としているサイトも少なくありません。
また、チケット発売日には発売時間にサイトを開き、早い者勝ちでチケットを取らなければなりません。2名以上での観劇の場合、座席選択や枚数選択をしている間にチケットが完売する、とうことも非常に多く、人数が増えるほど手間が増えてしまいます。
その点おひとりさま観劇の場合は、抽選の場合1席だけ空いたところに埋めてくれたり、座席選択でも1席だけ空いているところに入れるため、比較的良席が確保できる確率が高くなります。
作品の世界と自分の世界に浸ったまま帰宅できる
作品の世界に没頭した3時間の後、その世界線で生きたまま帰宅することができます。
おひとりさま観劇では、前項のデメリットでご紹介した「観劇後に感想を言い合える人がいないと少し寂しい」とは逆で、自分の中だけでその作品を解釈し消化する、ということができます。
相手の感想を聞いて「なるほど」と思うこともありますが、相手がいるとどうしても「観た感想を話さなければならない雰囲気」に陥ります。本心ではそう思っていないのに相手の意見に合わせた自分の感想が生まれてしまったり、会話の為の感想が出ることもしばしばあります。
作品の衝撃でうまく感想を持てないまま観終わると「なんか、すごかった…」しか言えなくなるのも本当の自分の感情だと私は思います。
私は良い作品に出会った日や大好きな作品を観終わった後は、その日中におさまらず翌日以降まで作品のことで頭がいっぱいになります。願わくば、終演後はもう一度そのミュージカルの音楽を聴きつつ、作品の世界に浸りながら帰りたいし、頭がふわふわした状態で眠りにつきたい。
チケット代というのは劇場にいる間だけではなく、観終わった後の余韻に浸る時間まで含めて代金なのではないでしょうか。
誰にも自分の世界を邪魔されたくないという方には、「おひとりさま観劇」がおすすめです。
おひとりさま観劇の劇場内での過ごし方
ここまで「おひとりさま観劇」のメリットをご紹介してきました。
「おひとりさま観劇」の良さはわかったけど、劇場内1人でどう過ごしているの?
ここからは、おひとりさま観劇の場合の劇場内での過ごし方をご紹介します。
初心者さんには厳しいものもありますので難易度を星1~3(★~★★★)のレベル別に分けましたのでご参考になれば幸いです。
難易度★☆☆|グッズ売り場で沢山悩む
同行者がいないため、自分の時間が許す限りグッズ売り場でじっくりと商品選びができます。
優柔不断な方は散々悩んで、これだ!と思うお気に入りのものを選んで、観劇の記念に購入してみてはいかがでしょうか。
劇場内でしか手に入らないグッズ、その劇場限定のグッズもありますので事前に調べてから行かれるのもおすすめです!
難易度★☆☆|プログラムを熟読する
プログラムにはその作品の情報がぎっしりと詰め込まれている唯一無二の教科書です。
初見でも開演前に購入して読んでみると、作品の解像度が爆上がりします。
こちらも是非観劇の記念に購入してみてください。
難易度★★☆|ロビーで仕事する
特に平日の夜公演ですと仕事終わりにそのまま来る方も多いので、会場によってはパソコンを持ち込んで作業されている方も中にはいらっしゃいます。
私はパソコンを持ち込むほどではありませんが、社内チャットやメールの返信をしたり、ちょっとしたデータ入力などをスマホから行っている時もあります。
客席内に入ると電波が遮断されてしまう劇場もありますので、作業はロビーで行うことをおすすめします。
パソコンの打鍵音、電話での通話は他のお客様の迷惑になる場合がありますのでご注意ください。
難易度★★★|SNSで知り合った方に会ってみる
かなり難易度が高いので、SNSで出会った方と会うのに抵抗が無い方にはおすすめです。
私はミュージカル観劇用のSNSをしていて、よくコメントをやり取りする方で同性の方のみ、どんな方なのかなんとなくわかった段階で会うようにしています。
あらかじめ次の観劇日を聞いておき、相手の了承が得られたら、開演前、幕間、終演後など会うタイミングを決めておくことが多いです。もちろんこの時も各々がチケットを購入しているので、「おひとりさま観劇同士」となる場合が高いです。
こうして出会った方々と仲良くなり、円盤上映会を開催したり、観劇以外にも遊びに出かけたりと良い出会いのきっかけになりました。
ミュージカルや舞台を観始めたけど仲間がいない…という方は是非SNSのアカウントを作成してお仲間を見つけてみてくださいね。
おひとりさま観劇を楽しみましょう!
「おひとりさま観劇」は、心細いようで、猛者にも見えますがそんなことはありません。
ご紹介したように、ミュージカルファン自体が「おひとりさま観劇」を楽しんでいるのが現状ですし、ひとり客が多いです。
初心者さんにとって最初は少し勇気がいるかもしれませんが、メリットの方が確実に大きいのでぜひ挑戦して、舞台を楽しんでくださいね。
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