※初心者向けの記事ではありません。宝塚や舞台用語が沢山出てきます。またネタバレを含みますので観たくない方はまわれ右で!予めご了承くださいm(__)m
ムラへ行ってきました!
初日から数日経ち、観劇して参りました。
マチソワ×2で計4回。
1週間ほど経ってしまったけれど、さらーっと記録を。
youtubeに7分程の公式動画もあがっていますので、気になる方は雰囲気だけでも味わってくださいね。
原作予習具合は60%ほど
MY初日までで、ドラマ版は観終わり、原作本は2巻目半分ほど。
この記事を書いている現段階では3巻前半辺りです。(初日には間に合わなかった…)
次の雪組公演が「蒼穹の昴」と公式発表された時に、偶然にも本屋におり、その場で原作本をチェックしたのですが…。元々読書が苦手なため、冒頭の2ページぐらいで漢字の多さ、言葉の難しさ、ページ数の多さに早々にギブアップしました。
ODYSSEY公演が終わり落ち着いたところでようやく、ドラマ版に手を出しました!
45分×25話。1.5倍速再生でしたが1カ月ほどかけて観終わりました。
ちょうどその頃、ポスター刷り版の「蒼穹の昴」が出版されたところで、周りのヅカオタたち、特に大学生の自分よりもぐんと若い子達が読み終わっていて「アラサーも読書がんばるかー…」と思い読み始めました。
というのも、私が御贔屓様の次に激推ししている聖海由侑くんが蘭琴を演じることになったのにドラマでは数秒しか登場せず春児との関係性がわからないままだったんですよね。
観れば観るほど号泣ポイントが増えた
もうね、初回から泣ける。1幕から号泣。
結果4回すべて、クレッシェンドしていくかのように泣いた。
泣いてしまうポイント、場面がどんどん増えていく感じ。
泣けるからいい作品かと言われればそうではないと思うし賛否両論あるでしょう。
けれど私は「いい作品だった」と思います。
ドラマを観終わった時には泣けなかったのに、舞台の臨場感もあってか雪組生の熱量がこちらにバンバン伝わってくる。
御贔屓様達が「昴の星」を希望の光として人生を突き進む。
芸事にひたむきで、真っすぐで、努力をしている様子が舞台を通して何度も魅せられて。
毎日を生きる中で、辛いことや悲しいことがあっても宝塚や舞台を観るだけで明日からも頑張ろうと思わせてくれる。
「私たちにとってはジェンヌさん方が本当に昴だよ~~~~~!!!!」
と叫びたくなった。いや叫んでたいたかもしれません。
スカステでお話があったように「一人一人が主人公になれるような作品」だと思うし、
譚嗣同、袁世凱、ミセス・チャン色んなキャラクターのスピンオフも観たくなりました!
豪華絢爛な舞台セットに反してボロボロのお衣装
初日舞台写真、初日映像で画面を通してでもすご~~~~い!となりましたが、現地で観ても本当に豪華絢爛で、特に紫禁城の場面は、宝塚ならではの大階段を使用した造りに金ぴかの装飾が沢山施された玉座で(龍があがちんの後ろに沢山!)まわりの女官さんや宦官達がずらーっと並ぶと本当にいるような錯覚に圧倒されました!
そして京劇シーン!本当に1カ月という短いお稽古であれだけの技を?と迫力満点でした。
こういう、「上演中の中のお芝居」って客席もあえて拍手をしない傾向にあると思うのですが、何場面かある京劇のシーンすべて拍手喝采でした!!春児の棒くるくるすごかった…!黒牡丹役のはいちゃんや趙掌案的役のかりあんも大活躍でした!
今回はお衣装も新調されていて、娘役さん一人一人が違う色のドレスを着ていたり、咲さんの蟒袍(マンパオ)の裾の刺繡だけでも何時間もミシンを動かして縫ったのだそうです…。
それに反して一幕冒頭で春児と玲玲が来ているボロボロのお衣装。
お2人の目が本当に真っすぐでキラキラしててこぼれそうで。
内にある誠実な人柄やキャラクターもそうですが、みかけは貧乏なのに、カリスマ性やスター性が滲み出ていてさすがスターさん!でした。
そして2人の衣装がストーリーが進むに連れて、どんどん綺麗に、豪華に、権威あるものに移り変わっていくのもまたグッと来ました…。
壮大なスケールの物語をまとめることの難しさ
いざ観劇初回を迎えると、やはり話についていけない場面や登場人物の多さに観ていてわからない場面もありました。そもそも中国史がわかれば原作本を読まずともなんとなく着いていけたのでしょうか…?
予備知識がある程度ある中で観ても、ストーリーの理解度は80%ぐらいでした。
私の友人は「ノー勉で行ったから、泣けるポイントも泣けなかった。2回目でようやくなんとなくわかった感じ」と言ってました。
正直私は、これぐらいの予習でちょうどよかったなと思っています。
ドラマ版は全体的に恋愛色が強く、そもそも原作本とはちがうキャラ設定(春児の生い立ちなど)だったりしたのでざっくりと観た感じです。
小説も読了してしまっていたら「あのシーンもこのシーンもない!!!!」となっていたように思います。
また、私が初見で観ていてややこしいなあと思ったのは、叶ゆうりさんの二役。
”醇親王/柴五郎”の二役を演じられていましたが、日清戦争の場面になった途端に日本軍として醇親王が現れたように思えてしまい、えっどういうこと?!?!?!となってしまいました。
プログラムを確認したおかげで2回目は理解できましたが、叶さん大好きなのでつい目で追ってたら違う役だったという…笑 歌うまな叶さんが今回ここぞという場面がなかったのも残念でした😢
そして、2幕後半の文梁と袁世凱の場面~日本亡命までの描き方がバババ~~~ッと過ぎて行ってしまって。
その分順桂のあの場面に重きを置いたのかなとも思いますが、後半が畳み掛けで初見ではちょっとついていけなかった…。気が付いたらさききわが船の上にいました。
文梁と玲玲が日本になぜ亡命しなければならないのか、春児が「なんでだよ~~~!!!!」と文梁に訴えるように私も、「なんでだよ~~~!!!!」と頭の中でなってしまった。もう少し丁寧に描いていただけたらなと感じてしまいました。
配役が発表された時は、下級生にまで役が付いて大変嬉しかったのですが、娘役さん達の出番と見せ場の少なさに驚いたのも正直な感想です。
トップ娘役の希和ちゃん玲玲はちょこちょこ出てくるけど見せ場らしい見せ場はラストぐらい。
次期トップ娘役に決まっている夢白あやちゃんのミセス・チャンですら2場面ほど。
ひまりちゃん隆裕妃もはばまい珍妃もただ光緒帝の横にいるだけって感じですごくもったいなかった……。
その分専科さんチームの存在感があまりもありすぎて雪組公演ということも忘れてしまうほど。
宝塚ファンとしてはまだまだひよっこの私が偉そうに申し訳ないのですが…。
宝塚のキラキラしたイメージは男役さんだけでは作り上げられないんだなあとフィナーレを観て感じてしまいました。
原作は文庫本で4冊(続編も合わせると15冊)にもなる大作を2時間半にまとめるのはやはり難しいと感じたのと同時に、「宝塚版蒼穹の昴」を作り、まとめ上げた原田先生すごいな、、、と感じました。
私的「ここが泣けるよ!」ポイント
1幕 ♪「宿命の星」(文梁・春児)
文梁と春児が紫禁城内で再開するとても大切なシーン。
後々のことを考えると2人にとって一番希望に満ち溢れていて、一番幸せな時間だったんじゃないかなと思えたら2回目以降は自然と毎度涙が止まりませんでした。
壮大な曲調に合わせて、二人だけで空間を一杯にする。
初回は2階B席からでしたがクソデカ過ぎて「本当に二人だけで歌ってる???」と感じるほど、劇場の隅の方にも二人の声に乗せて希望を照らす光が満ち溢れていました。
2幕 玲玲と譚嗣同
うぅ…わかる…わかるよ玲玲…。私なんかが幸せになっていいのかって思うよね…。
誰か人に愛されたり大切に思われたりすると、どうしたらいいかわからないんだって、最近思っていた所だったので小心者で自己肯定感低いマンの私にと~~~~っても刺さりました。
2幕 ラスト「日本大使館~日本亡命」
ラストはもう、客席の涙もピークですが、演者さん側もピークに達していて。
4回目に観たときはお三方の熱量が本当に凄かったです…。たぶんまた日が経ってもっと凄いことになっているのでしょうが。大千秋楽どうなっちゃうんだ…。
春児が日本大使館にやってくると同時に鼻をすすっているのが本当なんだと気づいてもらい泣き。
そしたら文梁さんが銀橋でお鼻の下光らせながらスポットライトを浴びてらして、そのお顔を隠さずに歌い続ける潔さとスマートさと熱量にまたもらい泣き。普段から超絶かっこいい咲さんがなりふり構わず歌い上げてるお姿が目に焼き付いて離れません。
船の上で玲玲のセリフ「文梁さん、泣いてもいい…?」の後、玲玲が何度も瞬きをして大粒の涙を流されて。希和ちゃんにとって退団公演となるこの作品で、その船の甲板の上から見える景色ってどれほど美しくて幸せな世界なんだろうと思ったらまた泣けてきて…。正直この記事を書いている今も泣きそうなくらい、涙、涙でした。
希和ちゃん。私がはじめて観た宝塚のトップ娘役さんです。
初恋の思い出のように、私も宝塚初観劇作品には思い入れがあります。
私にとってはシティーハンターの香役の印象が強すぎるのですが、可憐なTHE娘役さん!な衣装を着られると本当に美しくてプリンセスな希和ちゃんで。
咲さんから就任時に言われた「一歩後ろを着いてくるんじゃなくて一緒に歩んでほしい」という言葉を本当に表されていて、さききわ大人なカップルをいつまでも観ていたかった…というのも本音ですが、朝月希和というトップ娘役時代の、さききわの雪組を観れているこの瞬間が私にとって本当に本当に宝物です。
これから。
観終わってみて、私はこの作品に出会い、観劇できたことを本当に幸せなことだなと思いました。
そして、自分の中の「昴の星」を改めて見つめ返して、もっと人生を豊かに暮らしていきたいなあとこの作品を通して感じさせて頂きました。
それと同時に、もっと原作の理解度と解像度を上げなければ!
読んでいると、脳内で各ジェンヌさん達でセリフが再生されるのも最高です…。
東宝My初日まで残り1カ月…続く「中原の虹」も読みたいので、まずは読書!原作本読了しなければ!
残念ながら東京宝塚劇場のチケットは即日完売となってしまいました。現在公演中の宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)の公演チケットなら少しあるようです。原作ファンの方、世界史や中国史が好きな方は是非公式HPから一般発売分のチケットを購入して観劇してみてください✨Web購入可能です。
2022.11.7追記
宝塚大劇場は千秋楽を迎え、東京公演がはじまります。
公式リセールに時々チケットがあがりますのでチェックしてみてください。
(フリマサイトやオークションサイト、SNS等にて高額転売されたチケットは絶対に購入されないようご注意ください!自分の身を守るためにも!)
また今後も蒼穹の昴は何度か観る予定があるので、感想をアップデートしていきたいです。
コメント